産後のママはとても疲れやすい、その原因を知って対策をしよう

産後の疲れの原因

産後、疲れの原因となるのは

・ホルモンバランスの乱れ/変化
・睡眠不足
・栄養不足
・骨盤のゆがみ
・眼精疲労
・体力の低下
・赤ちゃんの泣き声
・協力者の不在
・周りからの駄目出し
・リラックスできる時間がない
・理想の子育て/理想の母親像とのギャップ
・自分の時間が取れない

など様々な原因が考えられます。

妊娠・出産を経験すると女性はホルモンの変動がとても激しくなります。
今までの自分では考えられないような精神状態になる事も少なくないでしょう。

授乳や夜泣きによる睡眠不足や、栄養不足は脳の活動を鈍らせたり
産後の身体の回復を妨げる原因となってしまいます。

同じく骨盤のゆがみや眼精疲労も
産後の疲れの原因となりやすいものの1つです。

出産はお母さんの体力を根こそぎ持っていきます。
その体力が完全に回復するまでには2.3年かかるというデータも出ているんですよ。

赤ちゃんの泣き声もお母さんにとっては強いストレスとなる場合があります。
これは母性本能が働いて、「我が子を守れ」という強い信号を出して
自分の子供の泣き声がお母さんの耳には不快な音として認識されるように出来ているためなんですよ。

身近に育児を相談したり、子供を預けられたり、家事を手伝ってくれる人はいますか?
そういう協力者が不在の場合、お母さんは肉体的にも精神的にも負担が減らず
疲れを感じやすくなってしまいます。

上記とは逆で、育児や家事にあれこれ駄目出しをする人が身近にいる場合も
同じくストレスになりやすいでしょう。

赤ちゃんが生まれて24時間面倒を見るようになると
「気を抜ける時間」というのがほぼ無くなります。

赤ちゃんが寝ていてもお母さんはちゃんと息をしているのか気になって何度も確認してしまったりして
常に精神が張り詰めてる状態になりやすいんですよ。

育児本やTVのタレントさんなどが語る育児経験談などを見聞きして
理想の育児/理想の母親像を自分の中に作ってしまい
それと自分を比較していませんか?

赤ちゃんが10人居れば10通りの育児があっていいし
皆が同じである必要はないんですよ。

こうなりたいと理想をもって努力することは決して悪い事ではないでしょう。
でも、そこに苦痛が伴うのなら必要のない努力だと思いますよ。

赤ちゃんが生まれるまでは自分の時間が大なり小なり取れていたのに
生まれてからは自分の時間が全く取れなくなる事が多くなります。

自由に行けてたトイレにすら自由に行けなくなる状態は
お母さんの精神的疲れを増やす原因となってしまいますよね。

産後のお母さんの精神的/肉体的な状況を何かに例えるなら
なみなみに水が注がれたコップの状態と言うのがわかりやすいかもしれませんね。

妊娠前はそのコップにまだ余裕があり、多少揺らした程度ではこぼれない状態ですが
妊娠中/産後はそのコップには常になみなみの水が入っており
少しの衝撃でもこぼれてしまう状態なんですね。

周りの人がその状態を正しく理解して
お母さん自身も自分の状況を把握しておくことが何よりも大切なことなのかもしれません。

産後の疲れ、対処法は?

では産後の疲れ対処の方法としては
どんなものが効果的なのでしょうか?

・1日数回に分けての睡眠と食事
・TV/スマホ/PCの自粛
・ヨガ/ストレッチ/骨盤戻し体操
・冷たい飲み物や食事の制限
・頼れる人を作る
・1日30分の散歩
・ハーブティーやホットミルクの摂取
・サプリメントや漢方を使う

などが考えられます。

睡眠や食事は赤ちゃんが生まれると「決まった時間にしっかりとる」というのが難しくなります。
そこで、睡眠も食事も1日の中で小まめに取るようにするとよいでしょう。

睡眠はほんの30分の仮眠を1日に数回取れるだけでも全然違ってきますし
食事もおにぎりなどを作っておくか、焼きおにぎりの冷凍食品などを常備しておいて
1日にちょこちょこ口にするようにすればエネルギーの補充ができます。

沢山の栄養を一度に取りたい時は、
鍋物や豚汁など具沢山のモノを作り置きしておくといいでしょう。

TV/スマホ/PCなどは目を疲れさせ、
お母さんの身体を休める時間を奪ってしまうモノになりかねません。
長時間の使用は出来るだけしない方がいいと思います。

ヨガ/ストレッチ/骨盤戻し体操は身体のゆがみや
コリをほぐして血行を良くしてくれます。

また体力低下を抑えてくれたり、回復する手助けをしてくれます。
血流が良くなることで身体の隅々まで酸素が行き渡り活性化する効果が期待できます。

冷たい飲み物や冷たい食事は身体の血液や内臓を冷やす原因になり
疲れの抜けにくい身体を作ってしまうことがあります。

直接育児を手助けしてくれる人がいる場合は
遠慮せずどんどん頼りましょう。

地域によっては、産後ヘルパーの派遣等もしている場所もありますし
産後疲れでの一時保育をしてくれる保育園もあります。

1日のうちに30分程度でも散歩をすると産後うつになりにくい
というデータも最近はあるようです。

子供を預け1人で30分程度でも散歩するのがベストですが
難しい場合は子供を連れていても構わないそうです。
夫婦二人でお出かけするのも効果があるそうですよ。

ハーブティーやホットミルクは精神を落ち着かせる作用があるのと同時に
暖かい飲み物ですので身体を温めてくれて
冷え性や身体のコリを和らげてくれる効果が期待できます。

なかなか疲れが回復しない場合は
サプリメントや漢方を使う手もあります。

特に鉄分や葉酸は、母乳をあげているお母さんにとっては
とても重要な栄養素なので
食生活が乱れていると感じるお母さんはサプリメントなどで積極的に取ると良いでしょう。

産の疲れを甘く見ていると

産後の疲れを甘く見ていると

・産後の回復が遅くなる
・不眠になる
・産後うつになる
・甲状腺機能障害を発症する

などの病気に発展する可能性もあり
ただ疲れてるだけだからと甘く見ない方がよいでしょう。

普通の人もそうですが、緊張状態が長く続いたり
ストレスが掛かり続けると体調が悪くなり病気を発症してしまいます。

疲れてるだけだからと放置せず
自分で出来る対策や対処をしても改善が見られない場合は
早めにお医者さんに相談しましょう。

もし何処を受診すればいいか悩んだ場合にはまず
出産した産科に相談してみるといいと思いますよ。

産科が遠い場合などは普通の内科でも構わないでしょう。
生理不順や婦人科系の症状がある場合は、お近くの産婦人科へ。

気持ちが沈んだり、イライラが強かったりする場合は
心療内科がいいかと思います。

体重が急激に増えたり/減ったり、汗が多くなったり/出なくなったり
抜け毛が酷くなったり、脈が速くなったり/遅くなったりする場合は
甲状腺外来/内分泌外来がいいと思います。

産後クライシスと産後うつ

大なり小なり人によって違いはあるものの
育児疲れから体調や精神にダメージを受けるのが産後です。

産後クライシスと言って「産後2年以内の夫婦仲が急速に冷え込む現象」になりやすく
ある調査によると子供が0~2歳の幼い時に離婚した
母子家庭の割合は全体の35%にもなるのです。

また最近は男性側が産後うつになってしまい
急に離婚を言い出すケースも増えてきています。

育児疲れで疲労困憊の所に
急に離婚を言い出されたら更に精神的に追い詰められてしまいますよね。

産後うつは男女共に虐待に繋がりやすいとも言われていますので
要注意が必要ですね。

赤ちゃんの事を考えながら、更に夫婦仲の事まで考えないといけないとなると
心労は倍になります。

そうならない為にも、産前から夫婦で赤ちゃんが生まれた後の話を沢山したり
具体的にどれくらいのお金が動くようになって、必要になるのか話し合う必要がありますね。

お互いに日頃から感謝を口にして
「相手を変えることはできない、変われるのは自分だけだと」
少し酷ですがお互いにそう思うことも大事だと思います。

産後クライシスにならない為にも
産後の体調不良や不安定な精神状態を自分自身できちんと理解して
対処していくことが大事なのかもしれませんね。